妻へ 芝桜に込めた愛のカタチ
宮崎県児湯郡新富町には、小さな観光スポットとして毎年春になると新聞やテレビで紹介される一軒の個人宅、黒木邸。
私も
去年、テレビで紹介されていて
亡くしたばかりの
父が15年前、敷地を芝桜でいっはいにしたいと言ってたことを思いだし涙しました。
4月になれば、この家の庭一面に咲き誇るシバザクラを目当てに、県内外から多くの見物客が訪れます。
庭の維持管理はこの家の主人、黒木敏幸さん(86)が今でも1人で行なっています。
そして訪れた人々に、にこやかに対応してくれるのは笑顔が素敵な妻の靖子さん(76)。
しかし靖子さん、実は色鮮やかな濃いピンクが一面に広がる光景を一度も見たことがないのです。
その理由は・・・
26年前、黒木敏幸さんの奥さん靖子さんは、糖尿病を罹ったために目が見えなくなってしまった。
『死んでしまいたい…』
突然光を失った康子さんは塞ぎ込み…生きる希望さえなくしてしまった。
そんな奥さんのために、庭いっぱいに植えた芝桜。
毎年、毎年
たった1人で芝桜を植えていく。
目が見えないのに、なぜそんなものを植えたのか?
芝桜がはじめて花を咲かせた年、
その美しさを見にきてくれた人が
奥さんに話しかけて
再び
奥さんに笑顔が
その笑顔を見るために
目が見えなくて、寂しい思いをしている奥さんを少しでも元気
づけたい
そう考えたから。
今は日本各地からの観覧客がここを訪れて、靖子さんと話しをしていくそうだ。
広さ二千メートル。
たったひとりで見事な芝桜の絨毯を作り上げました。
奥さんのために。
笑っていてほしいから。
目は見えなくても
きっと見えてると信じたい。
だって
お二人とも
こんなに笑顔なんだもの。
この青いベンチは、目の見えない奥さんのために作られた手作りベンチ。
一面の芝桜は
夫から妻に
愛の証。
これから先もずっと
寄り添い続けていってほしい。
私も
父の念願だった芝桜をいっぱいにするのが目標。
いつか
そういう日が迎えられたらいいな。
シバザクラは寒冷地や乾燥した土地といった場所でも、地面を這うように花を咲かせ、圧倒的な繁殖力で小さな花を増やしていきます。
そんなシバザクラには
『忍耐』『一筋』
『誠実な愛』『希望』などの
花言葉もあります。厳しい環境にも負けない健気さと、小さくても強い生命力があり花を増やしていく姿が由来と考えられます。
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