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母への嘘

日常のこと

1週間くらい前、母の入院している病院でコロナが発生したと連絡があり、

母も熱があるという…

その後が気になり病院に問い合わせした。

夕方、看護師さんを通じて

母から電話。

今回は家に帰るのと言い出し、わたしに説得してみたいな

母は、

私が運転中(ハンズフリー)だと知ると

家にいる父のことを気にかけて、

「父ちゃんには寿司でもおいてきた?」

え?

母は

時々、父はまだ生きていることになる。

「うん、おいてきた」

母に嘘をついた。

嘘をつくのは、やっぱりつらい。

認知症のひとには、否定しない事だときいたことがある。

ググってみると

「嘘をつくのは良心が許さない」と言う人がいますが、これは「嘘をつく」のではなく、その時の認知症の人の気持ちを大事にすることで、認知症介護の基本ともいえる方法です

でも

母は、父が生きていると信じているのだろう。

ふっと

ひとりになった時

母の

父の食事を気遣うことが

なんとも

せつなくてたまらない。

手術をして3ヶ月くらい入院した母は、

仲のいい友達に電話をして

九州旅行をしてきた、 楽しかったといい、

その人は

「ボケとる」と母を嘲笑った。

入院していたのではなく

旅行してきたと

おかしいけど いいじゃないか

本人がそう思うのなら。

私は

楽しかったねと

また

嘘をつく。

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