おうちに帰りたい~そらくんのがんばり日記③

入院一番最初の
がんばりは
ステロイドの粉薬を飲むこと。
かなり苦いので甘味の薬もたして、朝いちで主治医が指示してくださった。
点滴で不自由になるよりも薬が飲めたらねと優しさが伝わる。

苦くてもがんばる。
だって、はやくおうちにかえりたいから。

一気にいれると苦いので少しずつ
ていねいに飲み方も教えてくれる主治医。
言われたとおりにゴクンと飲み干して、最後に先生が親指と人差し指でポンポンとたたくと薬はぜんぶ、颯良のなかにはいった。

良かった~と
思った途端、胃袋から噴水のように吐き出した。
腸、胃とむくんだ身体は薬をうけつけられなかった。

大丈夫。
ボクは
てんてきしたことある。
だからがんばる。

くちびるをぎゅってかみしめて
利き手じゃない左手を消毒。
主治医の先生は注射も上手…なはずなのに
そのドクターが何度も場所をかえて、何度もぬきなおし、
繰り返す。でもうまく通らない。
血管までむくんでいて容易でないらしい。

どんなに痛くてもボクはなかない。
グッてガマンするんだ。

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看護士さんと先生は
よく頑張ったねと誉めてくれた。
先生から頑張ったごほうびにと
手作りのアンパンマン折り紙をいただいた。
こっそり看護士さんに聞いたら
手先が器用で心くばりがいきとどいてるとのこと。

いまは、颯良の笑顔がいちばんの私のごほうび。

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最初の病院食は
お花見弁当。
この、おにぎり夜にたべようと思っていたらしく
しっかり食事計画をたてていた(笑)
保育園は給食はお昼だけだから。
お弁当の残りをさげたら、暗くなったら食べようと思ってたのにと怒られた(^_^)

颯良の入院生活で
注射よりも
なによりつらいのが食事制限。
食べたい物が食べられない。
状況が受け入れられない4歳は
みかん、おかし、たまごかけごはん、好きなものを食べたいと
大声で泣きわめく。
看護士さんや先生の前ではいい子を演じ、私とふたりになると泣く。
注射じゃ泣かないのに。

おうちにかえりたい!
かえりたいよぅ

何度も繰り返し泣く。
あばれて血圧上昇。

3日目の朝、オシッコがでるようになる。
同時に膀胱がはれる。

16キロの体重が20キロまで増加。
ぜんぶ水。

24時間畜尿して、その増えたぶんの体重くらいの水分を尿でだす。

驚くくらいでますと先生が説明。
もし、漏らしても大丈夫と

医師の言葉のひとつひとつが心にしみる。

尿がでだすと
一安心。
五つの安心がクリアできたらいいね。

まず、最初の一安心がだいじ。
よく頑張ったねと心からの笑顔でおっしゃった。
病は気からと言うけれど
お医者さんの言葉は魔法の言葉。
患者に頑張る気をおこすことも
奈落の底にたたきつけることもある。
主治医との出会いも重要。
患者は主治医を選べない。
たまたま、あたった医師による。

4月から入園する保育園に電話すると

6時すぎ
夕食真っ最中に市役所から着信。
颯良の病状などへの気遣いはなく

『いつ、退院されますか?』
1ヶ月くらいですめばいいが
詳しい検査と経過しだいなのでとこたえると
『待機児童がいるので、予定がわからなければ、いったん、退園してから再度手続きしてめもらえないですか?』

ちょっと待て!
ふざけるな!
なんてこというんだ←私の心の声

保育園に通えないのならほかの子まわす

みたいなことだ。

こちらの事情で行ける状態にあるのに行かないのであれば納得もできるが
病気なら、病院ですね
的な考えと事務的なものの言い方に腹がたった。

そのことを主治医に話すと
『なにそれ。今度電話があったら、主治医に電話してと言って』
一緒になって激怒。
『あ、ソラ君の前では怒らないようにしましょう』

この先生に恋してしまいそう(笑)

先生ご自身も腎臓がわるく、少しでも楽にしてあげたいと
気持ちわかるので、特に小さい子には
苦しい思いはさせたくないのだそうだ。

病気になったのはしかたがないけれど
病気になって出会うご縁もまたあるだろう。

時を経て

おうちに帰りたい

おうちにはやく帰りたいね


なった。

これも小さな成長。

思えば泣けてくるが一番つらいのは颯良。

ねぇ、知ってる?
颯良くんの名前、
どんな風にもたちむかって
良いことがたくさんありますようにって
そういう思いの詰まった名前なんだよ。

はやく、おうちにかえろうね。

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